製品を製造する上で材料を購入して、その材料を生産ラインに投入して製品を作っていくことは当たり前ですよね。材料費がどのタイミングでどういう費用に計上されていくのか知っていますでしょうか。今回は原価計算における材料費というテーマで材料費の計上から製品原価までの流れを解説していきます。それだけでなく、材料費の分類についても詳しく紹介していきます。
原価計算の全体像を理解したい方にもおすすめの記事ですので、最後までご覧ください。
この記事をぜひ読んでほしい方
・材料費の全体像を理解したい方
・材料費の分類について知りたい方
1.材料費の分類
まず、材料費とは一言でいうと、材料を製造活動などで消費したときにかかった原価です。原料費や、買入部品費、消耗品費などが挙げられます。
材料費を分類するとこちらに分けられます。
①主要材料費
製品の主要な素材にかかった費用のこと。鉄鋼や木材などが挙げられます。
②買入部品費
購入したものをそのまま製品に組み込むものにかかった費用のこと。ICチップや配線板が挙げられます。
③補助材料費
間接的なもので製品に使われるものにかかった費用のこと。塗料や接着剤などが挙げられます。
④工場消耗品費
生産設備などで使用され、製品の製造に間接的にかかったものの費用のこと。機械油や燃料などが挙げられます。
⑤消耗工具器具備品費
固定資産に計上するものではないけれど、工具や器具の生産設備にかかったものの費用のこと。ドライバーや机などが挙げられます。
また、主要材料費と買入部品費のように直接的に把握できる材料のことを直接材料費といい、一方、補助材料費と工場消耗品費、消耗工具器具備品費のような直接的に把握できない材料のことを間接材料費といいます。
2.材料費から製品原価までの流れ
原価計算において、材料費を計上してから製品原価までの流れについてお伝えします。まず、直接材料費の場合は、直接的に仕掛品や製品へ集計されていきますが、間接材料費の場合は、製造間接費に集計されてから仕掛品、製品へ集計されていくのです。
仕掛品というのは材料が製造工程に投入されて、製品が完成する前の状態のことを指します。
また、主要材料費、買入部品費、補助材料費は消費額に原価として集計され、一方、工場消耗品費、消耗工具器具備品費は購入額に原価として集計されていきます。
3.まとめ
今回は原価計算における材料費について解説しました。材料費はいくつかに分類されることをお分かり頂けたかと思います。材料から製品になるまでの流れは重要ですので、ぜひ流れを覚えて頂けたらと思います。