財務諸表で必要な知識とは? 簿記2級受験者向けに基礎を徹底解説!!

財務諸表で必要な知識とは? 簿記2級受験者向けに基礎を徹底解説!!

2022年9月18日
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日商簿記を受験する上で財務諸表の分野は押さえていきたいポイントといっても過言ではありません。そこを押さえないと簿記2級の試験に合格することは難しいでしょう。逆に財務諸表を押さえることで簿記2級合格の確率も上がるということです。そこで、今回は財務諸表で必要な知識はというテーマで簿記2級受験者向けに解説していきます。

 

簿記2級受験者だけでなく、社会人にとって財務諸表はビジネススキルの一つですので、財務諸表について初めて勉強する方にも必見の記事になります。ぜひ、最後までご覧くださいね。

 

この記事をぜひ読んでほしい方

・財務諸表についてなんとなく理解したけど、アウトプットできていない方

・簿記2級の試験が不合格で基礎からやり直したい方

1.損益計算書と貸借対照表の基礎

財務諸表とは、「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」のことを指します。キャッシュフロー計算書は簿記2級では出題されませんので、今回は割愛します。

 

まず、損益計算書からお話しますが、一言でいうと1年間の経営成績を明らかにするということです。損益計算書のことを別名「P/L」と呼んでいます。損益計算書で重要な項目はこちらです。

 

①売上高

売上高は合計した売上高から仕入の返品などを差し引いた「純売上高」を記入します。

 

②売上原価

売上原価は当期に販売した商品原価のことで、「期首商品棚卸高」「当期商品仕入高」「期末商品棚卸高」に分類します。

 

③販売費および一般管理費

商品を販売するための活動と会社を維持していくための経費などを記入していきます。

 

④営業外収益と営業外費用

資金の貸借取引であったり有価証券などの投資など、営業以外の活動から発生した利益や費用を記入します。

 

⑤特別利益と特別損失

臨時的に発生した利益や費用を記入します。

 

続いて、貸借対照表は1年ごとの財政状態を明らかにすることになります。貸借対照表は資産と負債、純資産に大きく分類されます。資産は流動資産、固定資産、繰延資産に分類され、負債は流動負債と固定負債に分類、そして、純資産は株主資本、評価換算差額等、新株予約権に分けられるのです。

 

では、貸借対照表で重要な項目についてお伝えします。

①流動資産と流動負債

流動資産は営業活動から発生した資産であったり、決算日の次の日から 1年以内に現金化を行う資産のことをいい、流動負債は営業活動から発生した負債であったり、決算日の次の日から1年以内の負債のことをいいます。

 

②固定資産と固定負債

固定資産は長期的に保有している資産であったり、決算日の次の日から 1年を超えてから現金化を行う資産のことをいい、固定負債は決算日の次の日から1年を超えたあとの負債のことをいいます。

 

③株主資本

株主資本とは、株式発行をするにあたって、株主から出資を受けたときの金額を資本金に記入、資本金にしなかった部分を資本剰余金に記入、会社が利益を出した部分を利益剰余金に記入していくものです。また、利益剰余金は利益準備金とその他利益剰余金に分けられ、その他利益剰余金は任意積立金と繰越利益剰余金に分けることができます。

 

2.会社法と株主資本等変動計算書の基礎

簿記2級で会社法で関わるものとして、株式会社と株主総会がポイントとなってきます。株式会社とは簡単にいうと、不特定多数の人たちから資金を調達し、会社を設立する営利法人です。もう少し補足すると、出資者に対して株式を発行して、その財産から事業を立ち上げて儲けていくことですね。そして、株主総会とは、株式会社の最高意思決定機関ということで会社の重要な事項などを決定する大事な会議のことです。

 

また、簿記2級では株主資本等変動計算書が出題されますので触れておきます。株主資本等変動計算書とは会社の純資産の利益や費用の動きを記録していく報告書です。特に当期首から当期末までの純資産の増減の内容を明確にする目的で作られたものになります。初めて株主資本変動書について聞いた方はぜひ、覚えておいてください。

 

3.まとめ

今回は財務諸表で必要な知識について解説しました。損益計算書や貸借対照表、株主資本等変動計算書は簿記2級で必要な知識ではありますが、社会人として知っておいて損のないものです。簿記2 級で不合格になった方も基礎からやり直すことが大事ですので、この記事を読んで簿記2級の合格にお役に立てれば幸いです。