インボイス制度が始まったら請求書に記載すべき項目とは? 注意点も含めて解説!!

2022年8月10日
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インボイス制度が始まると、現行制度で記載すべき必須項目に加えて新しい項目が追加されます。追加された項目に請求書等が対応していないと仕入税額控除が受けられなくなるのです。

せっかく適格請求書発行事業者を申請して登録できたのに、仕入税控除が受けられなくなるのはもったいないですよね。

そこで、今回はインボイス制度が始まったら請求書に記載すべき項目について解説していきます。現行制度の必須項目から追加された項目だけでなく、例外にインボイス保存が省略できるものもありますので、詳しく紹介していきますね。

 

この記事をぜひ読んでいただきたい方

 

・適格請求書発行事業者に申請して登録完了はできたけど、まだインボイス制度の準備ができていない方

・これからインボイス制度に向けてインボイス対応を検討している方

 

インボイス対応は仕入控除ができるか否かの重要なポイントですので、最後までこの記事をご覧ください。

1.インボイス制度から追加で記載すべき項目は3つ

 

2023年10月1日から開始するインボイス制度ですが、皆さんは現行制度についてご存知でしょうか。現行制度は区分記載請求書保存方式になります。

 

区分記載請求書保存方式で請求書に記載すべき項目は以下7項目が必須となります。

 

①請求書作成者の氏名

②取引年月日

③取引内容

④取引金額

⑤相手方の氏名

⑥軽減税率適用の対象品目である旨

⑦税率ごとの取引金額

 

しかし、インボイス制度が始まると、上記7項目に加えて3項目が追加されるのです。

 

⑧登録番号

⑨適用税率

⑩税率ごとに区分した消費税額等

 

登録番号とは、法人の場合はT+法人番号(数字13桁)、個人の場合はT+数字13桁になります。もし、売り手側が買い手側にインボイスを求められた場合はそれを交付しなければなりません。

適用税率とは、10%と8%(軽減税率)のことですね。

また、税率ごとに区分した消費税額等とは消費税分の合計金額と10%と8%(軽減税率)の内訳を記載しなければならないことです。

もし、インボイス制度が始まってから必須項目が請求書に記載されていなければ仕入税額控除を受けることができませんので気をつけてくださいね。

2.インボイスの保存が省略できるものは9つ

 

例外的にインボイスの保存が省略できるものがあります。

以下の7つについては帳簿のみ保存で仕入税額控除が認められているものになります。

 

①公共交通機関による旅客の運送(ただし、3万円未満に限ります)

②入場券等が使用の際に回収されるもの

③古物営業車による古物の購入(ただし、購入する人がの棚卸資産に該当するものに限ります)

④質屋による質物の購入(ただし、購入する人の棚卸資産に該当するものに限ります)

⑤宅地建物取引事業者による建物の購入(ただし、購入する人の棚卸資産に該当するものに限ります)

⑥再生資源及び再生部品の購入(ただし。購入する人棚卸資産に該当するものに限ります)

⑦自動販売機及び自動サービス機からの商品やサービスの購入(ただし、3万円未満に限ります)

⑧郵便切手類を対価とする郵便・貨物サービス(ただし、郵便ポストに投函されたものに限ります)

⑨従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費、日当及び通勤手当等

 

③〜⑥の場合、相手側が適格請求書発行事業者でないことが必須条件となります。

3.まとめ

 

今回はインボイス制度が始まったら請求書に記載すべき項目とインボイスの保存が省略できるものについて解説してみました。

せっかく適格請求書発行事業者になったのに、仕入税額控除を受けられなくなるのは本当にもったいないと思います。

インボイス制度が開始するまでに記載すべき項目を記入できる仕組みを作れるように今のうちに準備してくださいね。